肌寒い。
でもどこか、心地よい。
金木犀の香りがする。
月が明るい。
物悲しい。
でもただそこに居たくなる。
あたたかいものも、
優しいものも、
近くにあるなあと、思う。
寂しくなること、
切なくなること、
悲しくなること、
あるんだけども、反対方向には
必ずその近くに
あたたかいものも
優しいものも
あるなあと気付けた時は、
嬉しくなる。
あ、大丈夫だとあったまる。
その繰り返しで、
不安になって安心して、
そうやって日々心地よい場所を探してるのかもしれない。
新しいものにあっていく中で
それをどこにおさめようかと、
それを自分のどこに一部として取り入れるかと、
それを日々模索しているようだ。
目の前に贈り物がきていても、
なんだか最近は
見ているようで、あんまり、見ていなかった気がする。
その目の前の贈り物に
意識が中々向いていなかったような
そんな感覚であって、
でもすごく嬉しいことではあって、
そこにいるようでそこにいない感覚だから、
今になって、
遅れて、その嬉しさが、ありがたさが、
込み上げている。
出来事に、自分がついて行けていなかったような、
よいしょよいしょと、
ゆっくりゆっくり意識が付いてくるような、
そんな感じだ。
やっと近いところに来たのかもしれない、
ひとつのことを処理することに、
どこに取り込もうかということに、
すごく時間が掛かるのかなあ。
ペースも、
付いて行けてないことに気付かないまま、
なんとなく形だけ合わせて、
ふーん、へー、そうなんだー、
と来たんだけど
全然中身はついて行けてなくて、
だからぼーっとしていたのかもしれないなあ。
その時の感情は味わっているように
思っていたんだけど、
どこか誰かのペースで合わせているところがあって、
どこかに自分のペースを置いてきていたような。
慣れ親しんだものの中には
自分のペースは確立されているんだけども、
新しいことには
鈍感で、ゆっくりで、
今、じわじわと来ているような。
そんな感覚すらも、
久しぶりに意識が向いた気がする。
あーでも、
ここで気付いてよかったなあ。
早く、早く、こうしなきゃ、あーしなきゃ、
まわりは早くて、
一応は付いていくんだけど
なんかよくわからなくなって、
そうなると立ち止まるよね。
それでいいんだ。
このすごくゆっくりなペースを
無理に変える必要はないから、
急ぎすぎてたら、時々このペースに気付けばいいか。
目の前のことを
眉間にしわを寄せながら、
どう見たら正解なのかを探っていただけだったのかもなあ。
どうでもいいのにね、
見方なんて、その時見た、それでいいのにね。
どうやったら、
"良い感じ"か
どういう見方が
"正解"か
と、自分で自分を追い込んでいたのかもね。
遠くを見ているようで、
目の前のことすらなにも見ていなかったかもね。
見たいものを見ればいいね。
やりたいことをすればいいね。
近くもいいけど、たまには遠くを見てたらいい。
ふーーーーーーーーって
力を抜いてみたらいいよ。
わからないことは
わからないままでもいい。
知りたいことから
知っていけばいい。
たまにちゃんと、
自分に気付いて、
たまにちゃんと、
深い呼吸ができて、
たまにちゃんと、
近くの明るいもの、あたたかいものに
気付けたらいいね。
大丈夫だ、
なんでも。
嬉しかったら嬉しいって
悲しかったら悲しいって
好きだったら好きって
寂しかったら寂しいって
なればいいねー
単純だよー、シンプルだよー、
付属品なんて沢山はいらないんだー。
わくわくなんでも
自由にできるよね
やればいいんだー
目の前の贈り物に
わくわくして
よーく、丁寧にみていこうー
そんな感じだ、
よくわからない、
あんまりしっくりくる言葉は出ない、
でもちょっと心は軽くなった気がする。
今日も、一歩。
